さよならワンオペ育児?

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なぜ私がモリカケ問題に怒るのか

「野党やマスコミはいつまでもモリカケばっかり。オレらの生活に関係ない」って思ってる方、手をあげて?

…よくおいでくださいました!

私がなんでいまだにモリカケに怒ってるのか、なんで怒らなければならないのかを、お伝えしたいと思います。

そして、そんなみなさまにお伝えしたいことも。

 

 

 

 

国民の生活に直接の関係ないじゃない?

→取り巻きへの利益誘導はとても危険です!

 

取り巻きに国を食い尽くされます。

おや?選挙で投票するときって、例えば子持ちの人なら「教育に予算を割いてくれそうな政治家を選ぶ」とかしますよね。

地方住まいの方なら東京一極集中政策より地方に利益を運んでくれる政治家を選ぶわけじゃないですか。

 

それなら、むしろ支持者の利益と政治家の決定が結びつくのは当然なのでは?

おらが村に道路引いてくれるのが良い政治家じゃないの?

なぜモリカケはダメなの?

と思われる方もいるかもしれません。

 

確かに、投票行動や応援に利益分配の期待があるのは当然と言えば当然ですよね。

 

しかしながら、国会議員は「全国民の代表」として立法を担い、内閣総理大臣は「行政権の属する内閣の首長」として行政を担うわけです。

全ての国民の利益にならなければならず、一部の便宜を図ることは許されません。

 

もし、森友学園のように、為政者を称賛する事業者が優遇されるようなことが横行すれば、事業者たちはこぞって為政者に擦り寄って国政に手を突っ込むことになります。

そして国の財産は有限ですから、先に取り入ったもの勝ちということになりますね。

この状態が進むとどうなると思いますか?

 

これでは事業者が先を競って国の財産を食い荒らし、後には何も残らなくなるでしょう。

ですから、こうした利益誘導は許してはならないのです。

 

現に、森友学園加計学園などは、安倍夫妻と親しくなった者に様々な優遇がなされている疑いが持たれている件です。

もし、このように優遇されるとなれば、擦り寄っていく事業者が今後増えてもなんら不思議ではないですよね。

 

一部への利益誘導は加速度的に政治を腐敗させ、国をダメにしてしまうのです。

  

正義が歪められ、市民を萎縮させます

利益を誘導するほか、不利益を遠ざけるということもあるかもしれません。

たとえば、取り巻きの犯罪に対するお目こぼしが横行すれば、治安は悪化するのではないでしょうか。

 

とある準強姦の疑いのある某男性ジャーナリストは、逮捕状まで出ていたのに逮捕が直前で止められたとの告発がなされています(詳しくはBlack Boxで)。

この件は海外では大きく報じられたのに、国内では驚くほど知られていません。

報道にもなぜかストップがかかっているようです。

 

「権力者のお友だちは何をやってもいい」ということになれば、当然こうした悪事を平気で働く者が増えたり、司法の手にかかることなく被害者が増え続けたりすることになりかねません。

 

また、為政者が権力で恣意的に逮捕をやめさせられるということは、逆に言えば為政者が恣意的に「逮捕をさせる」ことも可能になるということです。

 

となると、一般の国民までもが為政者の都合で逮捕される事態も起こってしまうことが危惧されますね。

 

本来、そうさせないのが「法の支配*1」というものだと思うのですが…。

 

こうして取り巻きが寄ってたかってある者を権力の座に押し上げ続ければ、「独裁者」ができてしまうでしょう。

 

権力者が国民の身体の自由さえ意のままにしてしまう国。

かつて日本の皆さんは、過去現在のそうした独裁国家の数々を「酷い国だ」と批判していませんでしたっけ?

今、自分の国、どうなってますか?

 

 

とはいうけどさ、国会に費やす金の方が森友に払い下げられた土地の価値より大きいよ。騒ぎすぎじゃない?

→お金の問題より、政治の「嘘」が問題です。

 

利益誘導以上に深刻な公文書改ざんの影響

なんだかんだ、皆さん生活が大切なので、「そんなことより給料上げろ」とか、「ブラック企業を取り締まれ」とか、「保育園増やせ」とかいうお声が上がるのも無理はないかもしれません。

ええと、そういうのやろうしてる政党ちゃんとあるんですけど…議席過半数が与党に独占されてるから実現しないだけで。なぜかこういう野党批判してる人たちに見えてないのすごく不思議。…まあともかく、

今、生活に余裕がない人は本当に多いと思います。

 

たしかに、大阪にある国有地のひとつがぶっ飛んだ思想の教育者に格安で払い下げられたとしても、「ただちに軍国主義教育が進められて戦争になる」訳でもなければ「国民が享受すべき財産が大幅に毀損される」訳でもないように見えます。

なんとなればモリカケで紛糾する国会の費用だけで8億円以上空費してるという言い方をする方もいることでしょう。

 

「本当そうだよ、いいからオレらの食い扶持なんとかしてくれ」って言いたくなるのはまあ分からないでもありません。

 

ところで、先に述べたような利益誘導の問題ももちろん国を揺るがす大問題なのですが、実はそれ以上に重大視された問題が「公文書の改ざん」だったことはご存知でしょうか。

 

実のところ、これは大変な問題なのです。

 

ざっくりと言えば「お役所」が取引に関する文書を「書き換えていた」ということです。

 

この問題を、「別にうちの住民票が書き換えられた訳じゃないんだから気にならない」という人、ちょっと良く考えてください。

たとえあなた自身の住民票が書き換えられていなくても、100人に1人くらいの住民票が書き換えられていたとしたら、そもそも住民票って信用できる書類になりますか?

 

銀行の口座開設や住所変更の手続きなど、何かしら大切な手続きの時に、本人確認のために住民票を提出するということもあるかと思いますが、そうした折に住民票が本人確認として機能するのは、公文書が基本的に間違いないものと信用されている書類だからです。

 

もし100人に1人の住民票が間違っていたら、銀行はそんな書類危なくて大事な手続きに使うことはできません。

 

国際取引の場などではどうでしょう。

相手国政府の出す公的な書類って信用をつけるための大切なものですよね。

もし相手国が簡単に公的書類を改ざんする国だったら、どうでしょう。

…「日本の書類は信用できない」として、超高額な保証料が必要となったりするかもしれませんよ?

貿易にも大損失です。景気に大きな影響が出兼ねません。

 

隠されて黙殺される生活苦

また、このような行政の嘘がまかり通れば、たとえば経済指標なんかも嘘で塗り固められるかもしれませんね。

表向きは「日本の景気は良い。賃金はどんどん上がっている」とされ、それに従い税金や保険料もどんどん上げられる…その一方で、なぜか上がらない手取り金額、上がる物価。生活はどんどん苦しくなるのに、なぜか誰も気づいてくれない…。

という状態に、本当になっていましたね。

 

いや、流石に私もびっくりしましたよ。何か変だなあとはずっと思っていましたが、まさか本当に統計まで偽っていたとは思いませんでしたよ。

 

そのように生活苦は隠され、お金持ちは調子に乗った生活をひけらかし貧しいのは自己責任と嘯く。

そういう状況に、なってますね、すでに。

 

それで良いと思いますか?本当に?

それでもあなたは政治の嘘を許します?

 

私がモリカケに怒るのは、主に以上のような理由です。

 

だから、選挙には必ず行くし、意思表明したりしているのです。

 

 

う〜ん、まあそうかもしれないけど、生活に余裕なくて選挙なんか行ってられないよ。デモだって?暇人かよ。

→その生活の余裕を政治で作りませんか?

 

政治は生活に直結します

Twitterでとある母子家庭の方のツイートを拝見しました。

 

連続ツイートになっているので、良かったら全部読んでいただきたいです。泣けます。

そして私にとってはぜんっぜん他人事じゃない!!!

この方は、福祉の切り下げで危うくお子さんの高校を辞めさせることになりそうだったとのこと。

 

ただでさえ貧困に陥りがちな母子家庭には、福祉の助けがとても重要です。

 

また、日本では生活保護受給者に対する異様なまでのバッシングがあるため、大きな声は上がっていないように見えますが、昨今少なくない方の生活保護費が切り下げられたのはご存知でしょうか。

物価も上昇する中、また酷暑で冷房費が嵩む中、一体どうやって生き延びられたのかと、考えるだけで辛くなります。

 

ギリギリまで追い詰められている方にとって、政治の良し悪しは本当に切実な問題です。

今はまだ余裕のある方も、いずれ他人事ではなくなるかもしれません。

 

当たり前だけど財政にも影響します

日本全体の財政にも当然政治は大きく影響します。

統計問題に詳しい明石純平弁護士の本(データが語る日本財政の未来 (インターナショナル新書))を読みましたが、日本の財政は現状すでに危機的な状況で、二進も三進も行かなくなっているようです。

読んだ感想としては、私は、一旦は資産家が身銭を切って経済状態を正常化させない限り、難しいのではないかと思います。

それが、税の形をとるのか、通貨交換みたいな手を使うのか、むしろ賃金を強制的に上げて労働者へ放出させるのか、何が最適なのかは悩ましいところですが、ギリギリの生活苦の方に負担を掛けずに何かしらの手を打たなければなりません。

 

政治は人生設計にも大きく関わります

また、たとえば子育て世帯についていえば「保育園・保育士の数を増やさないままの無償化」みたいな手が打たれると、運よく保育園に入れた方と、落ちた方に、はちゃめちゃな経済格差が生じかねません。

 

仮に、ある町に、

夫婦+子ども1人の家族で、今は妻が休職中。子どもを保育園に入れられれば年間200万円を稼ぐことができる。

という家庭がお隣同士で2件あったとしましょう。

 

一方が保育園に入れて、他方が落ちたとすると

入れた方:順調に復職。200万×6年=1200万

落ちた方:一旦退職を余儀なくされ、幼稚園からパート。年60万×3年=180万

みたいな膨大な差になってもおかしくありません。

 

おまけに6年間働いた方と、6年間ブランクのある方では、その後のキャリアにも差が生じかねませんから、生涯年収では数千万の差になってしまう可能性すらあります。

 

子ども一人に3000万かかるなんて話を以前聞いたことがありますから、「保育園落ちたから2人目は産まない」という方も当然出てくるでしょう。

また、これから子どもを持とうとしていた方が「保育園受かるか落ちるかでそんな格差が生じるリスクがあるならそもそも産まない」という選択をすることも不思議ではありません。

 

「産んだら数十%の確率で数千万損します」って言われてるようなものですからね。

そりゃ無理ですわ。少子化も当然の話です。

 

 

なんか思ったより大ごとだな。でもモリカケばっかり騒がれると結局どこの政党も一緒に見える。

→ちょっと、報道!…クッ、応答がないぞ。

 

国会でも街宣でもWebでも、各党は政策をアピールしてますよ

報道の時間が限られてるのか買収されてるのかやる気がないのか分かりませんが、なんかイマイチ各政党の大事なアピール、報道されていない気がするんですよね〜。テレビ持ってないので人から聞いた限りの感触ですが。

あ、今の時期だとあれかな…選挙報道の規制とかなんかあるんでしたっけ?

もし主にテレビとネットニュースだけが情報源という人なら、各政党の特色とかが全然分からない状態になってしまうのも無理はないのかも…。

政党について知りたい皆さまは、とりあえず一回各党のTwitter公式アカウントあたりをフォローしてみてはいかがでしょう。

あと、最近はLINE配信とかもありますね。

 

それから、情報収集にインターネットやSNSは便利ではあるのですが、このところ気になるのはフェイクニュースの横行です。

下手すると議員・候補者自身が積極的にデマを撒き散らしていたり、いかにもニュースサイトっぽい外観のフェイクニュースサイトがあったりするので、残念ながら騙される人も少なくない模様。なるべく公式情報や複数の新聞での比較などを行なって確認する必要があります。

デマをうっかり拡散すると犯罪になってしまう可能性もありますので、これは本当にご注意を。

BuzzFeedはデマ情報のチェックが早いので、結構ありがたいです(たとえばこんなのとか。元ツイート翌日の記事)。

 

政治に関心を持って!どんな国にしたいか一緒に考えよう!

ここまで読んでくださった皆さん、どんな生活を送りたいですか?どんな人生になりそうですか?

仕事がなくなったとき、家族に何かあったとき、自分が病気になったとき、どんなことが不安ですか?どうやって解消したいですか?

そういうことが、全て「政治問題」になりえます。

辛いこと、心配なことを社会に訴えることは「政治」につながります。

問題を一緒に考えて解決する法案を作ったりする人が「政治家」です。

もしそういう政治家が今いないと思うなら、自分がなるという方法もあります。

 

選挙権・被選挙権のない方(もこの国にはたくさんいます)も、もしできれば声をあげてほしいです(ただ、声を上げる外国人や未成年者への誹謗中傷が横行してるので、こんなことお願いするのは酷なのかもしれない…)。

私はできる限りそうした人たちの言うことにも耳を傾けて考えて投票したいなと思ってます。

 

とても青臭いことを言いますが、私は自分も幸せでいたいし、皆も幸せになってほしいので、皆で良い社会が作りたいなと心から思います。

 

お読みいただきありがとうございました。

 

*1:法の支配:ざっくり言うと、為政者が好き勝手に権力を行使できないように、権力の発動条件等を法で規制すること