「お国のために」は未だまかり通っている。
3月10日は、1945年の東京大空襲があった日だったそうだ。
「空襲予告ビラを所持するな」も、「新型コロナ検査不要」も、同じ感覚だと思ってる。
— わんおぺまむ@本当に寝ていたい (@OneopeMam) 2020年3月10日
10万人死亡「東京大空襲」の翌朝、政府が何と言ったかご存じですか @gendai_biz https://t.co/lX4MABwrWw #現代ビジネス
詳しくは上記ツイートのリンク先、現代ビジネスの記事をご覧いただきたいのですが、東京大空襲直後も都や国は、「都民は空襲を恐れるな、火を消せ」、「敵のビラ(空襲予告)を所持した者は懲役」と言う始末だったそう。
念のため言っておくけれど、この空襲で使われた焼夷弾は、標的となる家屋等に突き刺さると燃料を吹き出して猛烈に燃えるタイプのもの。いわゆるナパーム弾の元となったものらしい。
木造家屋に大量に降ってきたそれらを人力で消し切れる訳はない。
そんな無茶なと、現在なら誰しも思うでしょう。
ところが現在、世界を震撼させている新型コロナウイルスに対しては、「高熱が出てもすぐに病院に行くな」「検査で医療崩壊する」といった言説に、割とあっさり多くの人が従っている。
どうやら複数の医療機関を受診した人を叩く向きまであるらしい(私のTLにはそんな人はいなかったけど)。
時代が違えば、「焼夷弾が落ちてもすぐに避難するな。まずは消化」をすんなり受け止めて、すぐに避難した人に「お前が消火しなかったから」と叱責するような、そんな人たちなのであろうと思う。
ちょっと見てよ、日本だけ明かに検査数違うし。
この世界各国の新型コロナの感染者増加のグラフと表ほど、世界の中での日本の異常さを際立たせる物はない。どちらも他国に比べて感染の有無を調べる検査数が少ない異常が原因なのだが、それを指摘もせず、“イタリアは挨拶の時にハグをするからダメ”とか言っている日本のマスコミは何なのだろうか。 pic.twitter.com/X0ChPfa7AE
— 日本国黄帝 (@nihon_koutei) 2020年3月10日
CNNにも言われちゃってる。
不気味さしか感じないけれど、こうした状況、初めてではない気がする。
個人的には「甲状腺癌はスクリーニング効果」も「100ミリシーベルト以下は安全」もやっぱりこれと同じだと思ってる。
— わんおぺまむ@本当に寝ていたい (@OneopeMam) 2020年3月10日
※ツイートに誤記がありました。「甲状腺癌の増加はスクリーニング効果」ですね。
原発事故の後、放射能汚染を心配して避難したり野菜の産地を気にしたりしていた人たちに投げかけられたのは、「放射脳」とかいう揶揄の言葉だった。
私自身は食糧や水に関しては検査が機能していると考えてそこまで気にしなかったけれど、小さいお子さんのいる友人がめちゃくちゃセンシティブになっているのはそれはもう当然のことだと思った。
会いに行くときには、手土産は絶対産地を気にすると思って予めリクエスト聞いてから持って行った。
でも、メディアに出てくるお医者さんは、100ミリシーベルト以下では健康被害は起こらないといったことを説くばかりで、その理屈はよく分からず、何やら煙に巻かれた気分だった。
今になって、こんなニュースが。
100ミリ以下は大丈夫って、言ってたじゃん?
でもそれじゃ危ないって基準が50ミリに引き下げられたんだけど???
あの頃、「100ミリ以下は大丈夫」に乗っかって、避難した人たちを散々に言ってきた人が大勢いるのを知っていますが、彼らの誰か一人でもそのことを省みたりしているのだろうか。
今、政府の発表を素直に信じて従っている人たち、御用学者の言うことを真に受けている人たち、一人一人は単にすごく素直なだけの無垢な人たちかもしれない。
体制に従って混乱を避けた方が社会のために良いと思い込んでいるのかもしれない。
しかし、その「お上の言い分」は、往々にして権力者が守りたい何かしらの権益のためのものだと疑った方がいい気がする。
戦時中なら、国体護持のために、天皇のために
または、自身の戦争責任回避のために、かもしれない。
そこには民衆一人一人の命ためにっていう思いはカケラもなかった。
原発事故のときなら、パニックを避けるためにという言い分で
実際にはただ原子力村を守るために不都合な事実が隠された。
事故後の賠償も、資金が国税から出るからと、出し惜しみされたり。
(そのくせ杜撰に巨額の除染費用が払われたりもしてる)
個人の安全や健康のことは二の次になった。
ここまで似たようなことが重なって来ているのだから、そこは歴史に学び権力側を疑って見る方が、思考力の発揮の仕方としては正常なのではないかしら。
第二次世界大戦の折、新聞は大嘘だらけの政府発表を垂れ流していたそうな。
今でも「大本営発表」と言うと、ああ、上手くいってるように見せたいがための虚偽ないし偏った発表のことだなと、誰もが理解している。
その割には、昨今のちょっと微妙な、直ちに丸々嘘だとは指摘し難い、検査の不作為なんかも含めたプロパガンダに対して、皆騙されすぎなのではないかと思う。
私は、こういう現象には、早く名前を付けた方が良い気がします。
ほら、聞かれたことに答えずあえて誤解させる答弁を「ご飯論法」と名付けたように。
質問と無関係なことをだらだら話す答弁を「信号無視話法」と名付けたように。
何か良い言い方ないですかね?
そうそう、つい最近、こんな出来事までありました。
厚労省がツイートした
— 米山 隆一 (@RyuichiYoneyama) 2020年3月8日
「感染症指定医療機関への医療用マスクの優先供給を行ったほか、都道府県の備蓄用マスクの活用や日本医師会や日本歯科医師会のルートを活用した優先配布の仕組みをお知らせしています」
は事実でないとの事です。https://t.co/Rz2xdVvH1z
厚労省ツイッターが #モーニングショー 名指しで
— ジャム (@jam9801) 2020年3月6日
「指定医療機関へマスクの優先供給を行った」とのツイート。
しかし番組が確認した所この表現については言いすぎた表現だったと回答。
更には医師会ルートを活用した優先配布の仕組みのツイートに至っては「これは国会では言っていないので訂正します」 pic.twitter.com/p8yCv7MCfl
大変驚いたことに、この厚労省ツイートには著名な記者や医師まで乗っかっていました。
それも「嘘ばかりのマスゴミに厚労省が一泡吹かせたぜ」的なネトウヨのノリで。
直後に厚労省側が嘘だったっていうんだから始末に負えない。
この人たちは一体、何を守りたいんだ。
誰のために無茶してまで体制の虚報にしがみついているんだ。
そこから背を向けた人を攻撃までして。
「お国のため」なのか(ここでいう「国」は、大方国民の集合でない)、
それとも「大衆のようにパニクらない賢い自分」なのか(よくある冷笑仕草)。
私自身のスタンスとしては、ただでさえ安倍政権は嘘ばかりで信用できないので、安全側に立つ政府発表はもう信じるべきではないと思っている。
その中身をどこまで疑うか等は各人の持つ知見や感覚によってそれぞれで良いんじゃないかと思う。
「津波てんでんこ」という言葉がある。
津波が来たら、各自バラバラに逃げろ、自分の身は自分で守れ、そういう意味らしい。
政府が信用ならない今、各々で考えて行動するしか、自分の身を守る術はないのかもしれない。