子供の涙、まさかの理由
朝、起きたばかりの子供と話をしていたときのこと、
「…おはよ」
「おはよう、よく眠れた?」
「ん…今日の給食なあに?」
「豆ご飯だよ」
で、朝食の用意をしながら、あれ、子供が珍しく静かだなと思って見ると、
…涙流してる!
突然、なんか静かに泣いてる!
それも、泣きじゃくるわけでもなく、手で顔を覆いもせず、ただ顔を上げて、呆然と前を向いたまま、目に涙を溢れさせているの!
なんだなんだ、日曜日にお父さんと遊んだとき何かあったか?いや、確か普通に楽しそうにしてたぞ?
それとも私が夜中に抜け出してダイニングで仕事してたのに気付いて寂しかったとか?
今まで駄々こねて泣くとか叱られて泣くとかは散々見て来たのに、理由が思い当たらない状況で静かに泣いてると、めちゃくちゃ動揺します。
「ど、どうしたの突然!どっか痛いの?怖い夢でも見たの?」
すると、女優の様に目尻からポロっと一筋涙を流して、子供が一言、
「…豆ご飯……嫌い…」
脱力。
そして、つい笑い転げてしまいました。
なんだそれ、豆ご飯嫌いって。
いや、分かってはいますよ、子供にとっては、今日の給食が豆ご飯というのが悲しいことだったのですよ。
子供からの気持ちの訴えには、些細なことも共感を示した方が良いとも知ってはいますよ。
でも、まさかの豆ご飯で、あの涙はないわ。
事情とアクションに落差があり過ぎてコントのようだわ。
そして、私がついつい笑ってしまったのがまた悲しいのか、さらに落ち込む子供。
いやあ、こっちも涙出るわ、笑い過ぎて(ダメ親)。
子供に笑ったことを謝り、なんとか朝食を食べさせて登園。
保育園の先生に、子供どんより沈みまくってる理由をお話しました。
先生、さすがプロですね。笑わないですね。
「そうかー、お豆苦手なんだね、それで落ち込んでたの」
「でも豆ご飯、緑色が綺麗だよ。少し食べてみたら好きになれるかもしれないよ」
「今日は○○ちゃんが待ってるよー、一緒に遊んでおいで」
と、模範解答的なフォローをしてくれました。
結果的には、頑張って給食を食べたようで、お迎え時には「お代わりはふりかけご飯だったよ」と教えてくれました。
良かったね、お代わりは豆じゃなくて。