先生の言うことなんか聞くなと言った父
小学校入学を前にして、「先生の言うことなんか聞くな」と言ったのが我が父です。
自他共に認める真面目な良い子であった私には(?)非常に衝撃的だったので、
今でも忘れておりません。
そして、その言葉こそ正しかったと、後々思うようになっております。
「お父さん、お母さん、先生の言うことを聞きなさい」という指導は、
「上司、国家、何かしら偉い人の言うことを聞きなさい」につながるもの。
自分の頭でものを考え、何のために、誰のために生きるのか自ら選ぶ、
自立した個人になるためには、権威を疑うことが必要なのだと、つくづく思います。
世の中を見てみると、お勉強が良く出来て名の知れた大学を出た人でも(むしろ多くの官僚や政治家がそうなのですが)とんでもない間違いや非道をしでかしたり、
権威とは無縁に生きる市井の人の中にキラリと輝く真実が見えたりして、
先生の言うことなんか聞かなくて確かに良かったのだと思います。
そうそう、先生って義務教育だと選べませんが、大学では基本的にこちらが選ぶことになりますよね。必修を除いて、どの先生の下で学ぶかは自分の選択次第。
私は大学の折、結構こちらから惚れ込んで(Loveではなく、研究内容の学術的な興味とか業績とか教える技術とかのことです。念の為)教えを請うた先生がありました。
当時は、自分なりに咀嚼しても先生の教えることはかなり正しいものと思ったものですが、先生が変わってしまったのか私が変わってしまったのか、いつしか互いの考えは全く相容れないものになってしまいました。
違和感を感じ始めたとき、すっと離れられたのは、「先生の言うことなんか聞くな」があったからかも知れません。
私は、当の父の言うことも聞かない偏屈な人間に育ちましたが、おかげで人生を自ら選ぶことはできました。多分、そこそこは。
父にはこの言葉の件について一度感謝を伝えたので、もう言いませんが、
大変気に入っている言葉なので、皆様には手を替え品を替えお伝えしちゃうかも知れません。
ええ、長い読者の方には既視感があるかと思います。
この言葉、ブログでお伝えするのは2度目です。
今週のお題「おとうさん」