草食系の鬼と肉食系の鬼がいる(瞳の表現)
この前、子どもと一緒にミニ動物園を訪れ、ヤギを撫でさせてもらいました。
ヤギさんて、目の瞳孔が横長なんですよね。
それで、「どうして横なんだろうねえ」と二人で不思議がっていたら、
飼育員さんが、「ヤギは襲ってくる動物に早く気付けるよう、横方向に視野が広くなっていて、それで瞳孔も横に長くなっているんですよ」と教えてくれました。
「へえー!そうなんですね。そういえば猫は縦に長くなりますが…」
「猫は狩をする動物なので、距離感がつかみやすいように目が顔の前についていて、瞳孔も縦長なんですよ」
ですって。
なお、他にも草食動物であるウマもよく見ると横長の瞳孔だそうです。
なるほど〜。
草食動物と肉食動物の特徴は、目に表れるんですね。
飼育員さんの話にもあるとおり、瞳孔のほかに、目が顔の横についているか前についているかという違いもありますね。
以前映画『ピーターラビット』を観た時に、目のつき方が草食動物じゃない、だから過激だったのか、というレビューを書きましたが、
創作物での目の表現も、「これはもしや、分かってて表現してるな」って思うとグッと引き込まれたりします。
(ピーターがそうなのかどうかは謎ですが…しかしあの性格の過激さは「分かってる」感が結構するほどです。草食動物であることには変わりないんだけど)
瞳の表現が気になる創作物というと、最近話題の漫画『鬼滅の刃』は、キャラごとに瞳の描き方が異なっていてなかなか凝ってますよね。
中で気になるのが、鬼の頂点に立つ鬼舞辻無惨の瞳。
縦長の猫タイプです。
もっとも、猫目の漫画キャラクターは決して珍しくもなく、「ああ、猫目なのか」という具合に見ていたのですが、同作品中には横長のキャラも出てきました。
魘夢という鬼は、ヤギさんタイプの目でした。
同作品の「鬼」というのは人を捕食する存在なのですが、色々と形状や性質が異なるんですよね。魘夢は鬼の中ではちょっと異色で、人を食う存在ではありますがあまり直接的に格闘するタイプではなかったので、草食動物の特徴である横長の瞳孔を持ってきたのは「お!なるほど」と思わされました。
ところで、猫飼いさんなら分かるかと思うのですが、猫さんは実は明るいところでリラックスしているときに針のような瞳になってますよね。
そして獲物に襲いかかるときの猫の目は、真ん丸真っ黒!
もし鬼舞辻の目が真ん丸真っ黒になったら、そのときは本気でヤバイんじゃないかなとか思います。
漫画記号的には逆に怖さが薄れちゃいそうなのでどうかと思うけど…猫飼い的にはそういう瞳の表現まで見られたら嬉しかったりします。