金曜の夜なのにお酒が飲めないなんて!/『モモ』読みました。
金曜夜なのに、お酒が飲めません。
ぐぅう…。
子の小学校で土曜授業があるんですよ。春のコロナ一斉休校の余波で。
土曜の朝だって油断することなく7時に起きなければなりません。
そうすると、金曜夜は飲めません。
ん〜、安倍政権の間は願掛けで原則禁酒してたので、飲まないことには慣れているのですが、
外的な要因で「飲めない」となると、飲めないことが無性に残念に思えてくるのは何故でしょうね。
そして、それなら土曜の夜に飲めばいいとも思われるでしょうが…
……日曜まで子どもが予定入れて来るんですよね。
や〜め〜て〜。
もうこのところ、土日はほとんど子ども関係で埋め尽くされ、ちょっと空いた隙には容赦なく仕事が入ってくるし、きっちり休めた試しがありません。
体を休める暇がないことより、一人で落ち着いて精神の回復を図れないのがキツイ。
夜中まで漫画読んじゃうわけですよ。もう。
そういや、先日『モモ』(ミヒャエル・エンデ)を読みました。
言わずと知れた児童文学の名作ですが、そういや子どもの頃読んでなかったなと思い、改めて借りて読みました。
モモ、すごいお話だなぁ。
これが書かれた当時以上に効率化が尊ばれる現代の資本主義社会に対して、もう真っ向から「本当にそれでいいの?」と問い掛けてきます。
(以下ネタバレ含む)
誰も気付かぬうちに町に現れた時間泥棒たちは、人々からお客さんと無駄話をする時間や、お見舞いに行く時間、歌を歌う時間や子どもが自由に遊ぶ時間まで、「時間の無駄」と説いて、どんどん削らせてしまいます。
そうして「節約」させた時間を奪っているんですね。
結果、一切の無駄がなくなった人々は経済的には豊かになれどもどんどんギスギスして余裕が無くなり、その人本来の美徳まで失われてしまいます。
大切な友人たちを奪われたモモは、孤独と戦いながら時間泥棒たちに立ち向かいます。
なんかもう現代社会ってホント、時間泥棒に支配された世界みたいになってきてやしません?
外食はファーストフードとファミレスチェーンばかり目立ち、どこもかしこも人手と時間がギリギリ。
外で遊ぶ子どもさえも物語同様減ってきているのに愕然としてしまいます。
子どもの遊びもね、親が働いてる以上は仕方ないんだけど、保育園や学童まかせになってしまいます。幸い中では割と自由に好きなことできてるようですが。
若い頃から勉強に仕事にと常に忙しくしがちな私自身も、ひょっとしたら時間泥棒に操られていないか。
はて、自分は一体どんな社会を構成しているのか?とちょっと怖くなってしまいました。
最近やたら忙しい原因を冷静に振り返ってみよう。
私の仕事は、そうだな…
・社内の色んな人からやたらと困りごとを相談される
・なんとか解決をはかろうと、自分の業務の隙にあれこれ駆け回る
・駆け回ってるうちに話が大きくなって仕事が増える
……うーん、効率化とは真逆だな。
最近、平日朝晩や休日もやたら忙しいんだけど…
・子どものやりたいことが増えて休日の予定が盛り沢山に
(それ自体はまあ、いいことなんだよね)
・通勤などの隙間時間は政治、時事問題をチェックしてツッコミを入れる「不断の努力」
(この前も朝から40分もパブコメ書いてた)
・夜ようやくできた一人の時間に漫画読む
……漫画な、漫画読んでるからな。
もしも今私の元に灰色の男がやってきて、無駄な時間を節約するように告げられたら???
「全部必要なの!」
(え…漫画も…?)
「今の私には超強いお姉さんやスーツのイケメンに萌え萌えする時間が必要なの!」
うん、必要。全く無駄とかないですな。
四十にして落ち着かず。
体力が続く限りは好きなことしていこうと思います。