“Stay home“の本当の辛さは格差社会そのものなのかもしれない
子どもに駄々をこねられながらぼんやりと放ったツイートが思いの外バズりました。
Stay home の辛さって、結構貧富の差が出やすいよなと思う。
— わんおぺまむ@本当に寝ていたい (@OneopeMam) 2020年5月5日
戸建てでお庭があったり屋上庭園があれば、植物を育てたり、おうちピクニックができる。ビニールプールも出せる。
狭小アパート住まいだとこういうの無理だもんね…。
ご家庭によっては、ビニールプール買ったとか、トランポリンを買ったとか、子どもを家で過ごさせるための色々な工夫をされています。
それ自体は数千円で手に入るものだったりするので、買ったという方も特に気負うわけでもなく気軽に「買ったよ」「おたくもどう?」と言われるんだと思うのです。
しかし、子ども用のビニールプールですら、使える家と使えない家があるんですよね。
うちは無理。
ベランダ狭いし、排水設備が貧弱かつベランダ下が公道なので、うっかり水をこぼそうものなら階下の皆様の洗濯物と通行人の一張羅をダメにして大損害を与えかねないので。
トランポリンとなると更にハードル高いですね。
我が家の少ない空き床面積をかき集めて一か所に集めでもしないと無理。
ましてやマンションなので…階下にも住人がいるので…。
うちでできるのは、ベランダピクニックくらいですかね。
これはこれで、楽しんでますが…
これすらも、できない家庭があるんですよね。
実は、私たちが旦那を置いて今の家に引っ越してくるとき、
この家より家賃安い物件にも下見に行ってたんですよ。
安さは魅力だったし一応南向きだったけど、ベランダがなくて全体的にかなり古さが気になる物件だったので、今住んでる家を選んでそこは辞めたんですよね。
もし、あの家に住んでいたら今どうだっただろう。
きっと物凄く困っていたのではないかしら……。
狭くて古い家に篭りきりで、ベランダで日に当たってのびのびすることさえできないって…。
普段なら、古いアパート住まいの子も、新しいマンション住まいの子も、庭付き戸建てに住む子も、同じように夕方まで校庭で遊んで過ごしていて、生活の大半の時間は差異を気にせずに過ごせます。
でも今、学校に行くことや外で一緒に遊ぶことができない時期、過ごし方にはかなり大きな差が生じているかもしれません。
家の設備面だけではなく、例えば家族仲が良くないとか(別居してなければうちもそうですね)、収入減など様々な事情で大人に余裕がないとか、色んなわけで家に居たくない子どもも少なくないと思うのですよ。
今は児童館も図書館も開いてないので、そういう子が行くとしたら公園くらいでしょうか。
ところが、自治体によっては公園を閉鎖したり、遊具を使用禁止にしたりしているところもあるのだとか…。
いやいやいや、待って?
子どもたちどうやって過ごせばいいの?
遊具に手を触れて感染するリスクと、満員電車や密室会議で感染するリスク、どっちが高いですかね?
素人考えとしては前者のリスクなんて後者と比べたら100分の1くらいな気がしますが、違うの?根拠があるなら専門家が示してくださいよ。
後者についてはロクに補償せず個人任せのくせに、なんで公園閉鎖とかしちゃうんです?
必要な対策なしに、弱い方へ弱い方へ皺寄せするのって、すごく理不尽じゃないですかね。
という話をざっくり3ツイートくらいにまとめてツリーにしたのが冒頭のものなんですが、正直こんなに反応があるとは思っていませんでした。
私が思った以上に、格差に苦しんでいる方は多いのかもしれません。
このブログでは、少し前にも“Stay home”がしんどいという話をしました。
「家にいられない」仕事の方、補償がないために外で働かざるを得ない方、そういう方への配慮なしの“Stay home”の呼びかけがすごく辛いという話。
これも、そこかしこで酷い分断が生まれていますよね。
看護師の子どもへの差別なんかがあるのを見て、愕然としました。
新型コロナウイルスの患者の治療などに当たっている医療関係者が差別的な対応を受けるケースが相次いでいます。看護師などの子どもが保育園から受け入れを拒否されるケースもあり、専門家は「社会全体が正しい知識に基づいて行動すべきだ」と指摘しています。
(中略)
30代の女性看護師は出勤前に子どもを預けに行ったところ、保育園側から「病院に出入りした人の子どもは受け入れができない」と伝えられたと言います。
格差とか、差別とか、こうしたものの行き着く先って、今困っていない人にとってもいずれ困るような荒んだ社会の到来に近づくのではないかという気がします。
お題「#おうち時間」